竹岡雄二 

"見せること/To Show Things"

2010年9月3日(金) - 10月2日(土)

Room 1

展覧会情報

竹岡雄二 

"見せること/To Show Things"

会 期:

2010年9月3日(金) - 10月2日(土)

会 場:
Room 1
レセプション:
9月3日(金)18:00-20:00
開廊時間:
11:00〜19:00 日・月・祝休み

このたび2010年9月3日(金)より、竹岡雄二による個展「見せること/To Show Things」を開催いたします。

竹岡雄二は、自らの作品を「オブジェ(もの)を置くことによって作られる空間」としてその見え方を追求し、ブロンズ、テラコッタ、真鍮、樹皮など多様な素材をもちいた「台座」彫刻の制作を続けてきました。

5年ぶり6回目の個展となる今回は「見せること/To Show Things」と題し、近年精力的に取り組んでいる、美術館や博物館などの公共の空間においてものを見せる、プレゼンするという行為についての考察をもとに制作した作品シリーズを展示します。作品を見せる、あるいは守るためのものであるはずのガラスケース、保護柵、台などの物体、さらには美術館や博物館でモノが作品として展示される設定条件までをも対象とし、竹岡作品に通底するテーマである「空間の提示」をおこないます。また新作においては建築的な形態と台座の形態を兼ね備え、さらにアートのコンテクストとしてのアメリカの抽象彫刻やミニマルアートの形態を思わせるなど、一見シンプルな作品でありながら、その多重性が作品の強度を高めています。

展示の一部でありながら作品外の存在とみなされる、見えざる基盤としての台座やケースを展示し、空間そのものを作品とみなすことで「展示」や「鑑賞」という行為自体を視覚的に表現する彼の展覧会においては、何も展示されていないにもかかわらず何かが展示されている、という逆説的な空間があらわれ、モノが設置され作品へと変わるプロセス、さらには作品が成立する制度そのものについての再考察へと鑑賞者をいざないます。

» プレスリリース(PDF)

竹岡雄二
1946年京都生まれ。ドイツ・デュッセルドルフ在住。京都市立芸術大学彫刻科を経て、79年デュッセルドルフ国立美術大学卒業。86年にデュッセルドルフのギャラリー、コンラート・フィッシャーに認められ、個展を催す。89年にゲント現代美術館、フランクフルト・クンストフェラインのグループ展に参加。92年にはドクメンタIXに参加し、その後国内外で注目され、97年にはシュツットガルト・クンストフェラインやヴェストファーレン・クンストフェラインにて大規模な個展を開催。98年から2002年にかけて、スペインを皮切りにドイツ2ヵ所、韓国、日本では千葉、京都、福岡で開催された「ミニマル・マキシマル」展に参加。2009年から2010年にかけてハイルブロン市立美術館にて開催された、台座をテーマにしたグループ展に参加。2011年にはドイツのヨゼフ・アルバース美術館にて個展の開催を予定している。現ドイツ・ブレーメン芸術大学教授。