Luc Tuymansリュック・タイマンス"Restoration - リュック・タイマンス展"
このたび、2006年5月12日(金)より当画廊におきまして、ベルギー出身の作家、リュック・タイマンスによる展覧会を開催する運びとなりました。2000年以来、実に6年ぶりの3回目の個展となります今回は、「Jesuits(イエズス会)」をテーマに、最新のペインティング作品をご紹介致します。 独特の静謐感を漂わせるリュック・タイマンスの作品は、写真や映画などを元に、時にレンズの存在を感じさせる大胆な構図を用い、おとなしい色使いでシンプル且つダイレクトに表現されています。扱うモチーフは日常的なものから、歴史的事象や社会的問題まで実に多様でありながら、感情的要素を一切排除したその画面からは、イメージが持つ最も純粋な様相が浮かび上がり、観る者の記憶の奥深くに強く働きかけます。 リュック・タイマンスは、90年代以降新たな方向性を示し動き出した現代美術シーンにおける「絵画」を語る上で欠かすことのできない存在となり、描くという表現の可能性を真摯に探求すると同時に、「絵画」に対して懐疑的に接し続ける姿勢は、繊細さと力強さを兼ね備え、若い世代の作家たちに多くの影響を与え続けています。 Luc Tuymans リュック・タイマンス 1958年ベルギー生れ/アントワープ在住。92年のドクメンタIX(5年ごとにドイツのカッセルで開かれる現代美術の国際展)で大きな注目を集め、その後、ヨーロッパ、アメリカを中心に数多くの展覧会で紹介される。2004年にはTate Modern(英)及び、K21 Kunstsammlung Nordrhein-Westfalen(独)にて大規模な回顧展を開催。2008年にはWexner Center for the ArtsとSan Francisco Museum of the Modern Artにてアメリカで初めての回顧展開催が予定されている。
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