横溝 静 

"Forever (and again)"

2003年11月26日(水) - 12月20日(土)

展覧会情報

横溝 静 

"Forever (and again)"

会 期:

2003年11月26日(水) - 12月20日(土)

レセプション:
11月26日(水) 18:00-20:00

このたび11月26日(水)より、当画廊におきまして横溝静「Forever (and again)」展を開催いたします。97年、98年、2003年に続いて4回目の新作展となります今回は、2003年ヴェネチア・ビエンナーレ「Clandestine」展にて好評を博した映像インスタレーションを急遽企画する運びとなりました。

他者と自己との関係性を視覚的に測ろうとする試みを、これまで写真というメディアを通して制作してきた横溝静。今回は映像という別のメディアを用いて、引き続き人間存在というテーマにおいて新たな可能性を見出します。

時間についての問いに焦点をあてたこの作品では、現役を引退した4人の女性ピアニストがそれぞれ自宅で同じショパンの曲を演奏。時間と共に過ぎ去っていく音楽、衰えていく人間の身体 ̶̶そこに美と意味を与える事のできる彼女たちは、「永遠」についての問いを思い起こさせるような、非常に興味深い性質を持っている、と横溝は考えます。プライベートな環境の中で自己を表現する女性ピアニストたち。そこに垣間見える孤独感は、はかなさが入りまじりながらも、成熟した時の積み重ねを感じさせます。映し出される家の中や庭の風景と共に、たえまなく体を通り抜けていく音楽が「時間」についてさらに深く語りかけます。

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Shizuka Yokomizo 横溝 静

1966年東京生まれ、ロンドン在住。中央大学哲学科を卒業後渡英し、ロンドン大学大学院でファインアートを専攻。立体、写真、ビデオを制作。1997年ワコウ・ワークス・オブ・アートとタカ・イシイ・ギャラリーにて初個展(写真展)を同時開催。ルネッサンス期の古典絵画からの引用を用いた写真作品“LIGHT”シリーズは光と影のモチーフを用いており、“Sleeping”、“Stranger”シリーズでは人間の存在性と、時間と空間の関係をテーマとしている。2002年10月にローマ市立現代美術館で個展、2003年はロンドン・テートブリテン「Tate Triannual Exhibition of Contemporary British Art 2003」展、シカゴ現代写真美術館「The Furtive Gaze」展、ニューヨークの国際写真センター「Strangers」展、ヴェネチア・ビエンナーレ「Clandestine」展など多くの展覧会に招聘される。